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「出てきなさい。」
静かながら、凛とした声が校舎裏に響き渡る。
たが、この校舎裏には他にだれもいないはずで「さっきから何をしている?」
・・・不可解な言葉が私の背後からすると同時に何者かの手がナレーション中の私の頭を鷲掴みにって、痛い痛い痛いっ。頭が文字通り割れるように痛いっ!!
「・・いやっ!!先輩。私・・壊れちゃ「だれが先輩だ!!」アイアンクローはいやぁ!!」
ナレーターのボケに対するツッコミがこんなにも厳しいものになる事を誰が予想できるだろうか?いや、存在しな「それで?」
ナレーションを中断した先輩・・じゃなくて唐子ちゃんの視線が痛い。
「えっと、何かな?唐子ちゃん。」
「どうして、覗いていたんだ?」
「これは覗きじゃないよ?唐子ちゃん」
「じゃあ、その右手に持っているカメラは何かな?」
まずい、全然危機が去っていない。なぜ断言できるかって?
なぜなら、まだ私の頭から唐子ちゃんの手が離れていないっていうか、緩めていた手が段々と締まってきているからである。
「唐子ちゃん?」
「・・なんだ?」
これは・・怒っている。確実に怒っている。このままでは確実にお仕置きされてしまう。
お仕置きを回避しようと、私は唐子ちゃんの怒りを逸らすための一手を打つ。
「あのね?唐子ちゃん。私には、唐子ちゃんの学生生活を記録し、香子おばさまに報告する義務があるの。」
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