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ここなのよ、とミナミが指を指した。
そこは高級レストランを思わせるような長いテーブルがあった。
そのテーブルの上には両端に蝋燭があり、ぼうっと明かりがついていた。
照明は氷の中に入った薔薇の形で、どうにも電車の中とは思えなかった。
「ここが・・・」
「レストランというところ。あなた・・・キョウは記憶がないからわからない?」
キョウはいいや、と言って
「食事をするところ、でしょ?」
得意げに話した。
ミナミは
「私が向こうにすわる。キョウはここに座って」
そうして入り口の手前の椅子を引いた。
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