1章 始まりの朝

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キーンコーンカーンコーン ギリギリセーフっと。 「おぅ、厨二!おはよう!」 「ハァハァ、うっせ。黙ってろ」 チキショウ、うるせーな。 理解力のない奴は 死んでろ。 「海!ちょっといいかい?」 天楽公明だ。 「おぅ、公明!なんだよ、あらたまって」 「いいからいいから」 俺達は教室の隅に行った。 「実は俺、引っ越すんだ。」 「…は?……え、ど、どこに?」 「カンボジア」 「マジかよ…。」 ショックすぎる。 昔から仲良くしてくれた 親友である天楽公明が 遠い地へと行ってしまう。 涙が出そうだったが なんとか堪えた。 「…いつ行くんだ?」 「明日」 「………。」 おぃおぃっざっけんなよ そーゆうのは普通 もっと前に言うべきだろーが。 「そっか」 「そこでな?海。お前に言いたい事があるんだ。」 「なんだ?言いたい事って…」 「前から思ってたけど、お前ってホント厨二病だよなwヤマイとか何ー!?バッカじゃねーの!??あっバカかww」 「!!!?」 あまりにもデカい声で言ったから周りの奴らもノってきやがった。 ヤーマーイ、キーモーイ!ヤーマーイ、キーモーイ!ヤーマーイ、キーモーイ!… 手拍子とともに繰り返される言葉。 ふざけんな。天楽公明も所詮こいつらと変わらない、クズだったわけか。 畜生。さっさとカンボジア行って餓死してろ。 クズ公明めが。 まぁいい。クズを相手にするより、関本輝と話してよう。アイツこそがホントの親友だ…ってアイツいねーし。あれ、今日遅刻かよ。 なーんて思えたのもつかの間。 手拍子を叩くクズ共の間を見ると、…やはりいたか関本輝。 テメェもクズの仲間かよ。 しかも1番盛り上げてんじゃねーか! これで俺の親友は0人。 はぁ、友達が欲しい。 質より量だよな。やっぱ。 ガラガラ 「何をざわついてる!HR始めるぞ」 みんなは各自の席に着いた。 「あっ夜来!ちょっと廊下に出なさい」 んだよったくもぉ。
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