そのときは一瞬

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「良かった。」 あーちゃんのお友達にも、 気に入ってもらえるといいな。 「あやのちゃん、いい?」 「はい!」 私はあーちゃんたちから離れて、 他のお客さんの注文を聞きにいって、 カクテルをつくった。 「お待たせしました。」 すると次のお客さんが、 「大本さん、私もいい?」 「はい!いいですよ!」 けっこう忙しくなってきた。 なかなかあーちゃんたちのとこにも 行けなくなったけど、 なんだかあの二人は 話し込んでるみたいだからいっか。 そして、夜9時、 「あやのちゃん、ありがとね、 また来まーす!」 「はい!ありがとうございました! またお待ちしてます。」 女性で若い人が多い 私のカウンターが、 だんだん空いてきて、 やっと一息ついて、 空いたテーブルをふいていたら、 「のっち、若干甘めのやつで!」 「はーい。お友達さんは何飲みます?」 「んー、私は今と一緒のやつで。」 「かしこまりました。」 やっぱり可愛い。 どうしよう・・・ 今日、初めて会ったばっかりなのに。 ・・・ 「はい、あーちゃん。」 「ありがとう。」 「お友達さんのも、 すぐつくりますから。」 「はい!」 私はシェイカー振り、 カクテルをつくった。
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