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ピチャッ、耳障りな音とともに赤い液体が辺りに飛び散った。
『あれ? なん……だこれ? 赤い………………血!?』
「いやぁぁぁぁあーーーーーーーーーー!!」
『足が…………足がぁ……ない』
一瞬、ヤツがナイフを振るうと少女の両足首から下は切り飛ばされてしまった。
奴は手に銀色のナイフ持っていて、赤い血がそれをつたって流れている。
少女の紅い血が……。
『逃げなきゃ、逃げなきゃ! 這ってでも』
少女は半狂乱な顔でただ恐怖から逃げようと両の手で地をはう。
『そうだ、逃げろ逃げるんだ!』
「あぁぁあ………あぁぁーーーーーーーーー!!!!!!」
しかし、少女は悟ってしまった。
もはや、自らに与えられた運命の果ては……【死】のみだと。
『諦めるなぁーーーーーーーー!!』
ヒュン、と奴のナイフは風を切り、無情に少女にふりおろされる。
…………ザシュ。
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