悪夢

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「ふぅ、ギリギリだけど間に合ったな」 教室の前に着きドアに手を伸ばすと、ガシッといきなり横からきた小柄な少年に勇は腕を掴まれた。 「よう、勇! まーた今日もギリじゃん」 「うるせー、間に合ってんだから別にいいだろ!それに今日はお前もギリギリじゃねーか」 「まぁねえ」 このノリ軽いのちびすけは友達(?)の中村 光太。 名前の漢字通り光みたいに明るいしかしコイツの場合は太陽の光とゆうよりは暑苦しいスポットライトの光だ。 それに声が馬鹿みたいにでかい。昔コイツに耳元で叫ばれ鼓膜が破れかけたこともある程だ。 「あっ」 ふと、何かを思い出したらしく手をポンッと叩くと興奮しながら勇に話しだす光太。 「なあなあ! 勇、朝のニュース見た?」 「見る暇なんかねぇーよ」 てか、コイツそれ見ててギリギリだったのか? 「おいおい、光太。勇は時間があってもニュースなんか見るわけないだろ。ただでさえ常識的なこと知らないのに」 すると、窓際に座っている体型は痩せ形の端正な顔立ちをした。いかにも優等生らしい少年が口をはさんだ。 「お前は朝から喧嘩売ってんのか!?」 勇はその少年に間髪入れずツッコんだ。 周りから見てこのやりとりだけでも彼らが長年の友人だということがすぐにわかる。 「冗談だよ冗談。だけどニュース見ないのは事実だろ?」 「ふんっ」 この口の悪い優男は木村 麗次。 有り得ないくらい頭が良いこの前のテストも9教科中4教科が満点だ、もちクラス及び学年1位だ。 しかし性格は腹黒い。他人に対する嫌がらせは頭使って時間をかけ完璧な計画をたててくるからそこらの不良よりも数倍たちが悪い。 そんなやり取りを彼らしていると朝のチャイムが鳴り響き、教師が教室に入ってきた。 それを見て、急いでそれぞれ席に座る勇たち。 「はい、おはよう」
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