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そしてヤンデレ理事長に殺されちゃった僕は、幽霊になって光と理事長さんがラブラブしているところを見ているしかないんだ!そうだ、そうに違いないっ!
悲しくなった僕は涙が出ないようにと唇を噛んで耐えていたのだが、またもや理事長さんに抱き付かれている光をみて、涙腺が崩壊してしまった。
「う、ひっく……ひっく……うわあぁぁぁぁん!光がとられちゃうッ!…ひっく…」
いきなり泣き出した僕に光はギョッとして、僕に駆けつけてくれた。理事長さんも、いい歳した高校生のくせに泣き出した僕を珍しく感じたのか、光についてきた。
光がぽんぽんと頭を撫でてくれている。だけど、一度出た涙は中々治まらない。
「むっ、夢亜!落ち着んだぞ!ほら、よーしよし」
「落着け、ないよッ!…ひっく、さっきといい今といい、…ひっく…夢亜はっ、僕以外の人にぎゅってされて、狙われててっ、どうせそのうち取られちゃうんだああああ!」
「大丈夫だぞ!!俺は夢亜だけのものなんだぞっ!」
「だいっ、じょうぶなんかじゃないっ!光可愛いもんっ!…ひっく、だから、取られて、僕以外の人とラブラブになって、……ひっく、で、僕はどうすればいい、のかなぁ……ぐずっ…………僕、光に捨てられたら、死ぬしか……ッ」
「夢亜っ!!」
ちゅううう
「んっ……ぁ…」
唇が、何か温かいものでふさがれている。見ると光の唇だった。
「ふぁっ……ん……」
光って、こんなにキスうまかったっけ?気持ち良すぎて、頭がぼーっとする。
唇が離れるころには、いつの間にか涙も治まっていた。
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