第一ラウンド・腹黒副会長

7/10
前へ
/38ページ
次へ
 どうしようどうしようどうしようどうしよう……絶対に今フラグ立っちゃったよね……で、こう言うんだ。 「ほぉ…私の笑顔を見破るとは…初対面で見破られるのは初めてですよ。…気に入りました」  そして絶対光にキスを…  王道くんが他人なら萌えられたけど、その王道くんが光となると話は別だっ!  だけど…どうやって助けよう?僕は力が弱いから…副会長になんて勝てないだろうし…  光は自分の危機回避能力が皆無に近いし…  だからといって目の前で恋人が他に人とキスするなんて絶対嫌だ!!  なんて考えている間にも、副会長は光に近づいていた。  副会長の手が光の頬を触る。  光は何か起きているのか理解できない、と言った風に、ピキンと固まっていた。 「ほぉ、私の笑顔を見破r「絶対ヤダヤダっ!光は僕だけのものなのに!」……え?」  どんっ!  僕は咄嗟に副会長を突き飛ばし、勢いに任せて唇を光の唇に押し付ける。  いわゆる、「キス」というやつだ。 「ん…っむぁっ…」  副会長にキスされる前に、先に光にキスしてやろう、という考えに至ったのだ。  僕ってば、さすが…  ファーストキスはロマンティックにって決めてたけど…まあ仕方がないよね。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

632人が本棚に入れています
本棚に追加