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方向オンチじゃないって、素晴らしい。
複雑な構造をした学園を、地図ひとつでいとも簡単に理事長室に辿りつける恋人に、僕は称賛の眼差しを送った。
僕なら多分絶対迷子になると思うのに……光ってすごい!
今すぐ抱き付いて頬やぷっくりとした唇にキスを浴びせたい衝動を、必死に抑える。
いいもん、部屋でいっぱいするもん!そ、それで、でぃーぷきすってやつに挑戦してみるんだもん!光、どんな顔するのかな…?えへへ♪
妄想で緩み切っただらしない僕の顔を見て、光は顔をそらす。
ひ、ひどいなぁ~いくら僕の顔が気持ち悪いからって…。ま、まあいや。今から光の叔父さんに会うんだし!で、僕との交際を認めてもらうんだッ!
そう、光の叔父さんは光を溺愛していて、僕との交際を断固として認めてくれないのだ。
光は嫁にやらんッ!っていわれたら、土下座するしかないよな~。
「むっ、夢亜!何ぼーっとしてるんだッ!入るぞッ!」
「ほぇっ…、う、うん!」
よし!がんばるぞぉー!
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