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「…………」
「あ、あの…すみません…そろそろ」
いきなりおこった出来事に何も言えないでいると、抱き抱えていた少女が身をよじらせてきた
「あ、ご…ごめん」
「ちぇぇぇん!!大丈夫かぁぁ!!」
少女を離すと同時に大声で尻尾の生えた女性が飛び込んできた
「あ!藍さまぁ!」
「おぉ…無事だったか…全く…駄目じゃないか!私に黙って現世に行くなんて!紫様も紫様です!何で橙を現世に…って君か、橙を助けてくれたのは、礼を言うよ、ありがとう」
その尻尾女性は入ってくるなり他の二人に説教をし始めたが、一平に気づいたのか頭を下げてきた
「い、いえ…良いんですよ、何か俺も助けられたみたいで…」
紫?と呼ばれる人の話によるとそうらしいので一平も頭を下げた
「そうなのか?それにしても…私達の姿を見て驚かないなんて珍しいな?君は現世の人なんだろ?」
「え?だって特に問題なんて…」
顔を上げて、ここで彼女達の姿の異変に気づいた
ある少女はネコミミ尻尾
ある女性は狐耳尻尾
ある女性は…この人は特に無いな、服が奇抜だけど
「うぇぇっ!?み、耳!?尻尾!?えぇっ!?」
「予想通りの反応ありがとう、見ての通り、私とこの子は現世では『九尾の狐』、『猫又』と呼ばれている妖怪の仲間さ」
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