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そして、動物病院に着いて獣医師にシロを診せたが、その獣医師から出た言葉に耳を疑った……
『もう年齢も年齢ですから、覚悟して下さい……』
今までシロの診断をしてくれていた獣医師からの思いがけない言葉……
なんとかして欲しい……
シロを助けて欲しい……
その気持ちでいっぱいだったのに、僕は何も言えなかった……
ただ目の前には診察台の上に薬で落ち着いたシロが居て、微かに呼吸をしていた……
まだ生きてるのに何も出来ない……
いや、もうこの時には人間では100歳を超えるぐらいの年齢のシロをこのまま楽にさせた方が良いのかもしれない……
突然に直面したシロの死に僕達家族は意外にも冷静な判断をしようとしていた。
そして、そのまま獣医師に促され、シロを病院に置いたまま一度家に帰った。
それから数時間後……
シロは紙製の綺麗な動物用の"棺桶"に入れられた状態で帰ってきた……
その時にようやく実感した……
シロは死んだんだと……
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