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ガラスから出てきた青年。
その直後に涼司。
青年が振り向く。
「俺の事、近くで見てただろ?」
「何でそれを…。」
「お前は分かりやす過ぎる。」
「…ああ。」
涼司はそう言ってデッキを取り出した。
涼司のデッキには紋章がない。
「まだモンスターと契約してないのか。」
青年はそう呟いた。
「モンスターと契約?」
「ライダーはモンスターと契約する事で本来の力を発揮できる。
契約しなければ弱いままだ。」
「契約するって…。」
「才牙~!」
突然、青年と同じくらいの年齢の女性が走ってきた。
「何だ雪穂か…。」
才牙と呼ばれた青年は無表情で言った。
「才牙を捜してたんだよ~。」
雪穂と呼ばれた女性は息を荒くしながらそう言ったあと、涼司に気づいた。
「その人は?」
「新しいライダーだ。」
才牙はそう答えた。
「そう…。」
雪穂はそう言って、涼司を見た。
「俺は先に戻るぞ。」
そう言うと才牙は近くに置いてあったバイクに乗って、どこかに行ってしまった。
「あっ、待ってよ!…全く。」
雪穂はため息をついた。そして涼司を見た。
「あなたもライダーって本当?」
「も?ライダーっていっぱいいるのか?」
「ええ。」
「あいつ…才牙だったか、最初あいつにあからさまな敵意を向けられた。」
「…ふう、説明したほうがいいようね。
一度ライダーになった人間は、他のライダー達と戦わなければいけないの。
生き残るために。」
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