第1話

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「何なんだよもう…。」 とぼとぼと歩く涼司。 と、前から歩いてきた青年と肩がぶつかった。 「あ、すみません。」 涼司はとっさに謝った。 しかし、青年の目はぶつかった時に涼司のポケットから落ちたカードケースのようなものにいっていた。 「……!」 青年は少し驚いた後、睨みつけるように涼司を見た。 「貴様、ライダーか!」 そう言って取り出したのは、涼司のと似ているが、真ん中に豹の紋章があるカードケースだった。 「は!?ライダーって何だよ!」 「とぼけるな。そのデッキが何よりの証だ。」 そう言われた涼司。 「さっき拾ったんだ。」 そう反論するが、 「嘘をつくな。 そのデッキを持っているという事は神崎と契約したはずだ。お前の願いは!」 「神崎って誰…」 そのとき、青年の耳に金切り音が聞こえた。 「ちっ、モンスターか。」 青年が近くのガラスにデッキをかざすと、ガラスからベルトが出現し、青年の腰に装着された。 「変身…!」 ポーズを取るとそう呟き、デッキをベルトに差し込むと、青年は異形の戦士に変身した。 「…え?」 涼司は目の前の光景に目を疑った。 「ふん。」 そんな涼司には目もくれず、青年は鏡に飛び込んだ。 「えええ~!?」 涼司は腰を抜かした。 信じられない出来事ばかり起きたからだ。 「…待てよ。」 何を思いついたのか、デッキをガラスにかざすと、ベルトが出現し、涼司の腰に装着された。 「やっぱり…変身!」 ポーズを取りベルトにデッキを差し込むと、涼司も異形の戦士に変身した。 「…よし!」 涼司は鏡に飛び込んだ。
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