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「何なんだよもう…。」
とぼとぼと歩く涼司。
と、前から歩いてきた青年と肩がぶつかった。
「あ、すみません。」
涼司はとっさに謝った。
しかし、青年の目はぶつかった時に涼司のポケットから落ちたカードケースのようなものにいっていた。
「……!」
青年は少し驚いた後、睨みつけるように涼司を見た。
「貴様、ライダーか!」
そう言って取り出したのは、涼司のと似ているが、真ん中に豹の紋章があるカードケースだった。
「は!?ライダーって何だよ!」
「とぼけるな。そのデッキが何よりの証だ。」
そう言われた涼司。
「さっき拾ったんだ。」
そう反論するが、
「嘘をつくな。
そのデッキを持っているという事は神崎と契約したはずだ。お前の願いは!」
「神崎って誰…」
そのとき、青年の耳に金切り音が聞こえた。
「ちっ、モンスターか。」
青年が近くのガラスにデッキをかざすと、ガラスからベルトが出現し、青年の腰に装着された。
「変身…!」
ポーズを取るとそう呟き、デッキをベルトに差し込むと、青年は異形の戦士に変身した。
「…え?」
涼司は目の前の光景に目を疑った。
「ふん。」
そんな涼司には目もくれず、青年は鏡に飛び込んだ。
「えええ~!?」
涼司は腰を抜かした。
信じられない出来事ばかり起きたからだ。
「…待てよ。」
何を思いついたのか、デッキをガラスにかざすと、ベルトが出現し、涼司の腰に装着された。
「やっぱり…変身!」
ポーズを取りベルトにデッキを差し込むと、涼司も異形の戦士に変身した。
「…よし!」
涼司は鏡に飛び込んだ。
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