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まだ温もりが残る彼女に
そっと、触れるだけのキスをした。
「サランヘ………」
言葉を伝えられるうちは幸せなんだと
彼女は、切なそうに言っていた。
「だから、ジヨンは歌っていて」
「その声が枯れて、出なくなってしまうまで
歌って、たくさんの人に、愛を届けて欲しい」
ねぇ
君が聞いていなきゃ意味ないじゃん。
「ジヨンの笑顔、好きだなぁ」
君が笑うから
俺も笑うんだよ。
「ほんと………5人のファンは
良い人達ばかりだね……」
ファンまでも愛してくれた。
「龍って文字、かっこいいよねぇ」
空を飛んで
君に会いに行くよ。
彼女の一挙一動が
疲れも吹っ飛ぶくらい
俺を幸せにしてくれた。
「………向こうで会おう?」
そのときは
潰れるくらい抱き締めてやる。
飽きるくらい、キスしてやる。
「………俺は、幸せだよ。」
君に出逢えた。
それだけで
十分幸せ。
「またね、」
風が、優しく吹いた。
fin
.
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