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「……あんにょん、」
「……どうしたの…」
「……僕の目を見て……ちゃんと話してほしくて……」
ちゃんと、笑えてる……?
月明かりが僕達を照らす。
どくん、どくん……………
嘘だよと、言って………
そんな願いも虚しく、
彼女は辛そうな顔で僕の目を見ながら
「別れよう」
と
呟いた。
「………嫌いになったの?」
静かに問いかけると
頭を横に振る。
「他に好きな人ができたの……っ……?」
その問いかけにも
頭を横に振る。
「…私の、ため、だから」
「……え?」
彼女の目には、涙がいっぱい溜まっていた。
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