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「ジヨン、もう、眠いや……」
彼女は、静かにそう言った。
「……ん…」
「………疲れちゃった」
段々掠れていく声。
「……もう、休みな…?」
「………うん…
ジヨン……」
「………っ、…なに…?」
「……愛してるよ…」
窓から差し込む太陽の光に照らされた彼女は
まるで
天使のようで──………
「……、俺も愛してる………」
唇に、そっとキスを落とす。
涙は溢れる寸前。
神様、どうか、
彼女の命を終わらせないで…
ぎゅっと手を握ると
弱った力でぎゅっと握り返してくる。
……─これが、生きてるってことなんだ
お互いの唇が離れると
彼女は、ふっと優しく笑った。
そして
静かに
目を閉じた。
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