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それから数日後。汐はすっかりクラスに馴染み、いつしか人気者にまでに至った。
その要因は、汐のサバサバした性格と親しみ易さがあってからであった。
ただし、椿以外はそう上手くはいかなかった。
「牛森さん、一緒に帰ろ?」
「ん、おう!」
放課後の教室にて、クラスメイトから一緒に下校しないかと誘われた汐は、CDウォークマンで音楽を聴きながら下校の支度をする椿を呼び止めた。
「あ、九条。帰り道が一緒ならお前も───」
「パス」
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