#第拾八話#

4/19
36人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
それから数日後。汐はすっかりクラスに馴染み、いつしか人気者にまでに至った。 その要因は、汐のサバサバした性格と親しみ易さがあってからであった。 ただし、椿以外はそう上手くはいかなかった。 「牛森さん、一緒に帰ろ?」 「ん、おう!」 放課後の教室にて、クラスメイトから一緒に下校しないかと誘われた汐は、CDウォークマンで音楽を聴きながら下校の支度をする椿を呼び止めた。 「あ、九条。帰り道が一緒ならお前も───」 「パス」 .
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!