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ずぶ濡れのジャージを両手に持つ椿に、汐は「どうしたんだよ!?」と言って駆け寄ったが、椿はそれを必至に隠す。
「‥別に、何でもないから」
そう答える椿に、汐は先程すれ違ったクラスメイトを思い出して「アイツ等か?アイツ等の仕業なのか?」と問い掛けた。
「アナタには関係ない…」
「関係ない訳が──」
「私に関わらないで。お願い」
半ば一方的に言った椿は、その濡れたジャージを持ったまま教室から出て行ってしまった。
「オイ待てよ九条!」
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