ピンク色の空のようです

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o川*゚ー゚)o「空がピンク色なら良かったのに。」 人がまばらな休日の昼下がり、普通電車でそんなことを呟く少女がいた。 その少女の乗っている車両には少女の他に四人、乗っていた。 しかし、他の乗客には少女の不思議なつぶやきは聞こえていなかった。 少女の声が小さかった訳ではなく、乗客の全員が音楽を聴いていたからだ。 少女は自分の呟きに反応を示さない乗客達に目をやることも無く、電車の窓から空を眺めていた。 その空はやっぱり少女が望むようなピンク色の空ではなかった。
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