第二章

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そりゃ確かにそうかもしれない。 それから俺は額田に推薦された本をカウンターで借り、椅子に腰かけて読み始めた。 本を開いた当初は、うわ改行少ない文字びっしりだ読めるわけねー、と辟易したものだったが、読み始めてみると存外面白く意外にもすらすらページをめくることができた。 俺は時間も忘れて活字を追いかける作業に邁進した。だが面白いといっても、さすがに文章が多いと疲れる。 俺はページから視線をずらし、目を擦った。 ふと時計を見てみると時刻は五時過ぎを示していた。 そろそろ頃合いかな。 俺は本に栞を挟み、立ちあがる。 対面の席で読書中の額田に帰ることを告げ、図書室を後にした。 さて、教室には一体どこのどいつが待ち伏せているのかね。
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