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「嫌な夢だ。」
ぐっしょりと汗で塗れたパジャマを右手の人差し指で摘みながら、俺は心底嫌そうに顔を歪める。
昔の出来事はあまり思い出したくない。
俺は小さく夢の中で攻撃されて動かなくなった足を触り、小さくため息を付いた。
もちろん、これは恍惚のため息ではなく反対の憂いの色を帯びているため息だ。
過去に魔物を討伐していた際に足を怪我して満足に走ることも出来ないなんて。
今日から通う高校の奴らには、知られたくない。
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