捨て猫

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あの言葉を言われた瞬間 今まで押さえつけられていた手が 退けられる感じがした。 「そっかわかった」 "今までありがとう楽しかった" とメールが来た "うんうちも楽しかったよ さような… すると 臨海学校の先輩先生が 私の手を握って引きとめた 「彼の事まだ好きなら まだ送っちゃだめだと思う」 そう言われた だけど 好きじゃなくなった と言われた瞬間洗脳が解けたかのように 佑樹への気持ちがスッと引く音がした 「でもこれを送らんと うちは狂いきったままになるから …送ります」 先輩は訳がわからないという顔をしていた メールを送った後 夜の海岸のベンチで 佑樹の事を全て先輩に話した。 でも愛していないと言われるのは やっぱり辛かった 久し振りに大声で子供のように泣いた 涙を拭う事も忘れ 先輩が居るの関係なしに泣きじゃくった 次の日 不思議とスッキリした気持ちだった。 今まで縛り付けられてた鎖が 不意に外れたからなのか それとも 久し振りに心置き無く 号泣できたからだろうか 私にも理由はわからなかった
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