俺の過去

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フラン以外の幹部のやつらを追い出した後… ―――――――――――――― 「ファリーナさんー… これ被ってないと堕王子がうるさいんですよ?」 「自業自得…って言って無視したいとこだが… 仕方ねぇな、繕ってやるよ」 針に糸を通し、カエルの被り物の残骸を集める 「えー… できるんですかー?」 「フラン、人は見た目で…決めちゃいけねぇぜ?」 「見た目で」と言う0.2秒後にはカエルの被り物は元通り 「…………え?」 「あちゃー… 糸が目立つなこりゃ…」 うまくいったと思ったんだがなー… やっぱり腕が鈍ったなぁ… 「なんでですか!?」 「俺は元々家事とか大得意なんだよ …速縫いも得意だったんだがな、最近やってなかったから下手くそだ…」 目を見開き、座り込むフラン どうした? 「そう…ですかー…」 「ん…?」 なんでそんなに驚くかわかんねぇぜ… 「………」 「これくらいできて当たり前だろ?」 フランはなにやらブツブツ呟き、俺の腕を掴んだ 「ちょっと来てください」 「はぁ!?」 引っ張られ、着いたのは… 先日の幹部用の食堂 追い出した幹部のやつらはのんびりくつろいでいた 「皆さん見てくださいー ファリーナさんがさっき一瞬でこれ直しましたー」 「ししっ… フラン嘘つくなって どうせ幻覚だろ?」 「いや、俺が繕った」 ルッスーリアとスクアーロは驚いた表情だが レヴィ(だったっけ)と堕王子(?)は信じてないような顔だ 「ぬう… 本当ならこのボロ布を繕って何か作って見せろ」 「何なら王子が捨てようとしてたこの布も使ってみろよ しししっ♪」 二人がなめたような口調で言ってくる そしてこちらに投げて来るので 瞬時にテディベアを作って見せた 「あ、左右のバランス悪いなこれ 失敗だなぁ…」 全員が驚いて口が開きっぱなしだ 「可愛いわねぇ…」 「ルッスーリアさんもそう思うか?♪」 「変わらねぇな」 その声が聞こえた瞬間ファリーナは大人しくなった .
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