2.何て言うか、不快

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すると、ドア付近に別の人の気配がした。 「おはよう、芽惟、いぶき」 聞き覚えのある、落ち着いたその声――笑顔の芽惟が、弾んだ声を上げる。 「おじさま!久しぶり」 「ホントだね、芽惟」 "おじさま"――煌のお父さんは、芽惟の頭を撫でながら、僕を見て微笑んだ。 幼い頃からとても世話になっている人だが、最近は会う機会がなく、約一年ぶりの再会。 相変わらず、格好いい人だ。 同性なのに素直にそう思う。 「しばらく見ないうちに、大分大人びてきたね。二人共」 「そうかな」 「いぶきはお父さんに似ていっそうハンサムになったし、芽惟は……」 おじさんは、傍らの芽惟をじっと見つめ、 「…綺麗になった」 と、囁くように言った。
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