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キーンコーン――
予鈴のチャイムが酷く頭に響く。
『一輝の妹は、千尋。木村千尋なんだ。お前、知ってんだろ』
と言ってきた月島の顔………
睨んでるような……怒りでもない、憎しみでもない、
悲しみに歪ませた顔が、頭ン中から離れない。
「な、んで…は?え、ちょっ…千尋には、兄妹はいない!…はずだ…」
そんな話…聞いたことない
「はず?なんだよ、親友なんじゃねーの」
「……………」
「お前、千尋の何知ってる?」
千尋とは、普段からあまりそういう話はしなかった。
ケンカの事と………
これから潰すヤツらの話と……
あとは………
「あ………れ……あとは…あとは」
何も………知らない。
分からない
.
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