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仮面の男はジッーっとこちらを見ていた。
いや、見ているかは解らなかった。
(何なんだ…?コイツ…?)
声に出せない。
初めて感じた"威圧感"。
「おい。」
(え?どこから…)
「おい。貴様。」
「え?あ。」
コイツか。喋ってんの。
「貴様が、黒井、尚太だな?」
ハキハキと話す仮面。
本当にコイツが話してるのか?と思う。
「は…い。黒井 尚太……です」
「そうか、貴様か。」
「あの…何の用…………」
ふと、男の背中にあるものに目をやる。
「ん?これか?」
男はケロッとした声で背中にある物を手に持つ。
――――男の身長は2メートルくらいあった。
その身長と"同じくらい"の大きさの"鎌"だった。
「か、かっか…鎌………。」
血の気が引くのを感じた。
ヤバい。
殺される。
そう、本能が察した。
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