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俺、ラブレター書いた記憶なんて無いんですけど~~~~!!
そんな心の声も未夏さんには当然届かず、純粋な表情で俺を見上げてくる。
「これ、読んでもいい?」
コクコクと可愛らしく頷いたので早速開けてみた。
『こんにちは、相瀬京介です。
まだ会ったことはありませんが、名前だけでも覚えて下さいね。
今日は大事な用事があって手紙を送りました。
君にどうしても伝えたいことがあります。
もし、時間がありましたら放課後に屋上に来てください。
待ってます。
相瀬京介より』
…………何これ?
………なにこれ?
……ナニコレ?
「何これ?」
喉の辺りで声に出さない様に我慢してたが、ついに出てしまった。
もう一度手紙を見直す。
…………………これ終の字。
全てを理解した。おそらく全て終が仕組んだこと。
筆箱がここにあると嘘ついたのも、手紙を書いたのも、そして未夏さんをここへ呼んだのも………
でも何で終はそんなことしたんだ?
まさか俺に告白させるきっかけを…………
気づけばお互い無言になっていた。
「これ…………未夏さんも読んだ?」
コクコク
また未夏さんは首を縦に振る。だが表情は一変してムッとしていた。
俺何かしてしまったのか?
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