3314人が本棚に入れています
本棚に追加
「え………あの……未夏さん?何でムッとしてるの?」
こういうのは本当は聞かない方が良いのだろうが、我慢出来ず尋ねてしまった。
「………」
未夏さんは表情を変えず相変わらず無口だった。
何で喋らないんだろうか?ふとそんな疑問が湧いた。
「いや……無理に言わなくt…」
「わたし……」
謝ろうとした時、透き通る綺麗な声によって遮られた。
今のは誰の声だ?
今、屋上には俺と未夏さんだけ。
……………もしかしたら……。
俺は未夏さんを見た。未だにムッとしているが、全然迫力ないし、正直その顔がなんとも可愛らしい。
そんなことを考えていると不意に未夏さんの唇が開いた。
「わたし、きょーすけとあうのはじめてじゃない!」
もう俺ね、口あんぐり。
さっきの可愛い声の主は未夏さんだったし、きょーすけって名前呼ばれたし。
しかも、手紙に『まだ会ったことがない』って書いてあったことに対して怒ってるっぽいし。
全てを総合してこれだけを言っとこう。
ひ゛ゃぁ゛ああぁぁあ゛!!!可愛い過ぎるぅぅぅぅぅ!!!!!
内心で叫んでいるが、いくらポーカーフェイスに定評がある俺でもニヤケが止まらなかった。
最初のコメントを投稿しよう!