あい あむ ゆあー ぶらいど!

6/17
前へ
/182ページ
次へ
「え………あの……未夏さん?何でムッとしてるの?」 こういうのは本当は聞かない方が良いのだろうが、我慢出来ず尋ねてしまった。 「………」 未夏さんは表情を変えず相変わらず無口だった。 何で喋らないんだろうか?ふとそんな疑問が湧いた。 「いや……無理に言わなくt…」 「わたし……」 謝ろうとした時、透き通る綺麗な声によって遮られた。 今のは誰の声だ? 今、屋上には俺と未夏さんだけ。 ……………もしかしたら……。 俺は未夏さんを見た。未だにムッとしているが、全然迫力ないし、正直その顔がなんとも可愛らしい。 そんなことを考えていると不意に未夏さんの唇が開いた。 「わたし、きょーすけとあうのはじめてじゃない!」 もう俺ね、口あんぐり。 さっきの可愛い声の主は未夏さんだったし、きょーすけって名前呼ばれたし。 しかも、手紙に『まだ会ったことがない』って書いてあったことに対して怒ってるっぽいし。 全てを総合してこれだけを言っとこう。 ひ゛ゃぁ゛ああぁぁあ゛!!!可愛い過ぎるぅぅぅぅぅ!!!!! 内心で叫んでいるが、いくらポーカーフェイスに定評がある俺でもニヤケが止まらなかった。
/182ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3314人が本棚に入れています
本棚に追加