はっぴー ばーすでぃ!

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外は良い感じに夕焼けがかり始めるくらい。俺たちは本日の最終目的地の未夏の家へと向かう。 俺のバッグには未夏へのプレゼントなども仕込んであり、渡す時が楽しみで仕方ないほどだ。 で、なんやかんやで家に到着。俺たちがドアを開けると未夏のお母様が出迎えてくれた。 「いらっしゃい京介君。歓迎するわ、今日は素敵な誕生パーティにしましょうね」 「はい!本日はよろしくお願いします」 緊張で若干噛みかけるもなんとか言え、リビングへと入った。 「さっそくだけど京介君。あなたには料理の手伝いをしてもらうわ」 「!、わ、わたしも…」 「未夏はいいのよ。本日の主役なんだからテレビでも見て待ってなさい」 お母様がそう言うと未夏は少しシュンとしながらもソファに座りテレビを付けた。 「それで、何を手伝えばいいんですか?俺料理はまぁまぁの苦手分野ですよ」 「大丈夫、期待は元よりしてないから」 「今胃に穴が空いた気がする」 「フフ、冗談よ。料理が出来ないことはあなたの母親から聞いているわ」 そう言って笑いながら包丁を手に持つお母様。瞬間、包丁をまな板に刺しつけた。顔が青ざむ。 「あなたの母親に聞いたわ。今日は友達だけで過ごしたいそうね」 「えっ!?いや、そんなことは………あははは~…………」 おい!母さんやっぱりバラしてるじゃんか!お母様の笑顔が逆に怖かった。 「………そんな怖がらなくていいじゃない。私怒ってないもの、本当よ?」 「いや、でも………」 「そもそもそれはあなたの発言じゃないらしいし、頷きの肯定があったとしてもその年齢なんだし恋人や友達と過ごしたいと願うのは普通のことだと思うわ」 お母様はフフフと笑い、包丁をまな板から抜き取る。 「未夏は今まで家族でしか祝ったことがなかったから、ぜひとも今回はそれをお願いしたいわ」 「それは……なんかすみません。でもありがとうごさいます」 「でも……せめてご飯くらいは一緒に食べさせてね」 「も、もちろんですよ!一緒に楽しみましょう!」 一時はどうなるかと思ったけど………良かった。それにお母様の意外な優しい一面も垣間見た気がする。 「あ。あなたの母親ももうすぐ来るから覚悟しといてね」 また青ざめた。
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