はっぴー ばーすでぃ!

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未夏の番が来てルーレットを回す。カラカラと音が鳴りながらしきりにこちらを見ている。何故かはすぐにわかった。 「結婚か」 そう結婚。ここでは出た番号によって右隣から数をかぞえ、それに沿った相手と結婚となる。8.9.10は未婚となるのだ。 そう。未夏は俺と結婚したいんだ!嬉しい!楽しい!大好き! 未夏は小さく何かを呟くと勢いよく回した。その様子を全員が見守る。 出た目は……3!! 「あっ、僕とですね。ふつつか者ですがよろしくですカガミン。アイドルと政治家は何やら闇が深いですが」 「た、たしかに……」 萌芽の言葉に詩歌は笑う。一方で未夏はすごく萌芽を睨んでいた。 「いやですよカガミン!絶対離婚しませんからね!アイキョウなんかと乗り換えて僕と暮らすんです!あはははははは!」 俺を嘲り笑う悪魔超人こと萌芽。今後離婚マスに止まることを強く願う。 それから終の番がきてルーレットを回した。海外スターは孤独。それを体現するかのように10を出した。 「独り身か……まぁいいか」 「まかせて終!あたしが救ってみせるから!」 「いや別にいい」 冷たい言葉に詩歌は大変喜んでいた。幸せそうでなにより。 そしてその詩歌の番。ルーレットを回す。そして出た目は2だった。 「あっ……」 やってしまったという吐息の漏れが部屋に響く。そう、結婚相手はなんと俺だった。 「しーか、ぜっこう」 未夏が頬を膨らませながらそう言った。ゲーム1つで友情崩壊を見たのは桃鉄以来だ。 「ちょ、ちょっと待ってよ未夏!ごめん!ごめんて!!」 ぷいっとそっぽを向く未夏に土下座をしている詩歌。萌芽は笑い転げ、終は冷たく彼女を見つめていた。 「えへ、えへへへ……」 俺は詩歌の口が緩んでいるのが見えた。辱めを受けるのであれば何でもアリなんかい! 次の萌芽は結婚マスで祝い金のお金の額を決め、そしてビリの俺は車で事故り、慰謝料を払う羽目になり借金を負った。 こんなフリーター同士の結婚で借金はとてつもない絶望だ。哀れだ。でも未夏が頭撫でてくれるからいーや♪ その後、未夏萌芽夫婦は円満が続いて家を建てた。終は独身ロードを突っ走り何故か一転宇宙へ飛び立つ。そして俺と詩歌は……… 「2人ともフリーターのまま借金地獄。なのに子宝には恵まれて4人産んでる………詰んだね」 俺と詩歌は顔を赤らめ顔を隠した。
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