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叫んで冷静になっても、もはや後の祭り。
何言ってんだ俺は………。
初めて会った人に対して恋人宣言なんて…………あの女の子に迷惑すぎるわ!!!
「はぁ?誰なんだよお前は?」
男は俺の目の前に立ちはだかった。雰囲気で分かる、こいつら多分大人だ。
怖い。チビりそう。けど、乗りかかった舟からはもう降りることは出来ない。
だから俺は勇気を出して嘘を貫き通すことにした。みっくみくにしてやんよ!!
「だから俺はあいつの彼氏。彼女から放れろよ」
さっきから足がブルブル震えてるけど大丈夫かな?バレてないかな?
俺は男たちを押し退け、女の子の元へ近づいた。
見れば見るほど可愛い。守ってあげたくなる。
「大丈夫か?」
男たちに聞こえないよう、小さな声で話しかけた。
「………………」
彼女はただ小さく頷くのみ。
相当怖かったんだな……。話せないほどとは………。
また男たちに対し怒りが込み上げてきた。
「無事で良かった。これから俺が言うことに合わせてくれよ?」
彼女はまた無言で頷いた。マジで可愛い。
「さ、お前ら今回は目を瞑ってやるから早く消えな。人の彼女に手を出すんじゃねぇぞ?」
さっきから彼女って言う度にニヤニヤが止まらん(でもポーカーフェイスは心掛けている僕です)。
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