あたしと兄貴の仲がいいわけがない

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リビングに入り椅子に腰掛けた 今日の夕食はカレーと味噌汁だ 「揃ったか。では、食べるとするか」 そう言ったのは父さんだ 家の父さんは極道の様な顔をしているが、それとは全く逆の警察に務めている 「そうね。じゃあ、食べましょうか」 こっちは母親 THE・専業主婦という感じの人だ 「いただきます」 「……いただきます」 そんな感じで食事も終わりそうなころ 「俺、メシ喰ったらコンビニいくけど。なんか一緒に買ってくるものある」 兄貴がそう切り出した 「あら、じゃあハーゲンダッツの新しいの買ってきてちょうだい。季節限定のやつね」 「はいよ」 母さんの注文に返事した後に兄貴はこう続けた 「そういやさ。俺の友達が、最近女の子向けのアニメにはまってるらしいんだけど。えーと、確か、ほしくずなんとかっつーやつ」 ………え? 「なぁに、突然?」 「イヤ別に、面白いってすすめられたからさ。一回くらい観てやってもいいかなって」 「やぁだー、そういうのって確かオタクっていうんでしょ?ほら、テレビとかでやってる……あんたはそういうふうになっちゃだめよー?ねぇお父さん」 「ああ。わざわざ自分から悪影響をうけに行くこともあるまい」 なんであいつがそのことを…… しかも今日に限って…… あと、ほしくずなんとかじゃなくて『星くず☆うぃっちメルル』だっつーの!!ナメんな!!
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