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私は音のする方へ向いた。
部屋に入ってきたのは、
看護師だった。
「検査の時間ですよ。」
看護師はニコッと笑い、言った。
「コツ…コツ…コツ…。」
看護師はゆっくりこちらに向かってきた。
そして隣のベッドに座った。
「また、眺めてたの?」
この看護師は、
私が入院の初めからお世話になっている人だ。
だから、窓からいつも見ていることを知っている。
「はい…。」
私は、そう答えた。
「実は、検査なんてウソなの…。」
私はびっくりした。
いつもなら、検査の時間だからだ。
「…えっ?」
なら、なんだろう。
なんで嘘までついて…。
そう思ったときだった。
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