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「きれいね」
「あぁ。綺麗だな」
俺も夢中になって空を眺める。雪たちはフワフワと楽しげに落ち、アスファルトに触れては消えていく。
恐らくは積もらないだろう。
「はかないわね……」
「あぁ」
その時一瞬彼女の視線を感じたが、多分気のせいだ。
「…………」
「…………」
今度の沈黙を、俺は破ることができない。
この白銀の奇跡に吸い込まれてしまったからだ。
ゴクリと。傍らで唾を飲み込む音が聞こえた。
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