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「私は仕事が内定してますから、学校を中退してそこで働きます。両親が遺してくれたモノもありますから、3人で何とかやっていきます」
私は淀む事なく、まっすぐにおばさんに言葉をむけた。
子供三人では限界があると言われたが、私は譲らなかった。
困った事があれば助けて貰うという事で、親戚連中を黙らせた。
私はこの日、泣かないと決めた。三咲と勇は、私が育てる。
式は滞りなく進み、問題もなく無事に終了。
帰宅した妹と弟は、疲れきった顔をしていた。
「なあ…三咲、勇。パパもママも居なくなったけど、私達はまだ生きてる。パパやママに笑われない様に、寧ろ天国で誇って貰える様に頑張って行こう?」
無言のまま、リビングのソファに座った二人に、私は優しく声をかけた。
二人はやはり無言だが、泣き腫らした顔のまま頷いてくれた。
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