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それからも、平和な時間が過ぎていく。
三咲は高校を卒業し、就職。
変わらず家にお金を入れながら充実した日々を送っていたようだ。
「お姉ちゃん…。私、隆之さんにプロポーズされた……。結婚、していい?」
突然の三咲の告白に驚いたものの、彼なら大事な妹を任せても大丈夫かと思い、首を縦にふる。
「三咲、ちょっと待ってて。渡したいモノがあるから」
リビングに三咲を残し、私は自室の机の引き出しの施錠を外し目的のモノを手にリビングに戻る。
三咲の向かいのソファに座り、無言で三咲名義の通帳と印鑑をテーブルに置く。
「お前のだ。持っていきなさい」
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