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通学路は今日も雪が積もっていて、雪が好きなエリカははしゃいでいた。
「見て見てー!あそこに雪だるま!可愛いね」
「お前は昔から本っとに雪が大好きだよな」
「うんっ!だってすっごくきれいなんだもん」
無邪気な子供のように、エリカは満面の笑顔で頷く。
いや、実際に中身も子供みたいなもんなのだが。
そしておれはその笑顔に顔が熱くなるのを感じた。
「?どうしたの?」
エリカが不思議そうに顔を覗きこんでくる。
「っ!な、何でもねーよ」
とっさに目を反らしてしまった。
「そういえばさ、今日は卒業式だよね」
「それがどうかしたのか?」
「…今日がラストチャンス……」
「ん?なんか言ったか?」
「いや、何でもない。行こっ、コウちゃん!」
「あ、あぁ」
いまいち様子が変なエリカを不思議に思いながら、通学路を歩いていった。
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