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「ゆうは部活何入るか決めたの?」
「まだやね。。。」
「てか、入らないっていうのは?」
「そんなの、つまらんやん。」
「そうかなぁ・・・・・・」
「いろいろ体験もできるんやから、一緒に回ったらええやん。」
「それで、気に入ったのがあったら一緒に入ろ?」
中学生になって一週間が経っていた。私の思惑通り声をたやすくかけてくる男どもはいなかった。隣の男の子が事務的に話しかけてくるくらい。
一週間も経てば環境にも慣れつつあり、無関心な毎日を普通に過ごせるようになった。
今、私に話しかけているのは幼馴染の良ちゃん。部活を何にするのか決めかねて私に相談してきたのだ。大切な幼馴染だ。その良ちゃんの誘いを断るわけにもいかず、私は彼女に連れられて部活の体験まわりにいくことになった。
体験まわり・・・・・・非常に怖い行事だ。
でも、私には安心があった。
良ちゃんが目星をつけていた部活はどれも女の子向けの部活だったからだ。
「家庭科部」・・・おいしいものが食べられるから。
「吹奏学部」・・・音楽が好きだから。
「バトン部」・・・ミニスカートは女の子にしか履けないでしょ。
っといったところだろう。それ以外に良ちゃんが選ぶはずはないのだ。
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