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白く清潔感のある外壁に
3メートル以上はあるであろう
装飾の施された厳重な門
その外側に立つ影が2つ
外部からの訪問者である
その内の1人が門をみて
笑みを浮かべる
『此処が今回のClientがいる
"黒珠学園"かー。
学校なんて何時振りだろ
ねぇアヤ?』
耳に心地好いテノールボイスを
楽しそうに弾ませ
隣で肩を並べる"アヤ"に
話しかける
彼の名は
榎月 深國[カゲツ ミクニ]
黒珠学園の制服を
お洒落に着こなす
モデル顔負けの
容姿とスタイルで
城の様な外見の建物の前に
居ても自然と違和感がない。
この場面だけを見るものは
ここは西洋だと言われても
疑いを持たぬ程に
そして
アヤと呼ばれたその男からは
返事が返って来ない
けれども門を
楽し気に見上げる彼には
届いていないのか
はたまた
何時もの事だからと
聞き返さないだけなのか
話を続ける
『そんじゃぁ…
コレ、上りますかぁ~』
3㎡もある門を
男は上ると言う。
さも自然に、悩む素振りもなく
彼はアヤと呼んだ男に向け
にっこりと笑う
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