◆-Ⅰ-◇

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<深國 視点> きょとんってしてる アヤの顔ってそそるよね? わざわざ上るのかって 言いたいんだろーね だって門のすぐ横に インターホンがあるから 笑ったまま答えない俺に アヤは痺れを切らした様子で 「インターホン、使わない…?」 コテンと首を傾げる可愛い姿 見せられたら頭撫でちゃうのは 仕方ないよね~ あぁ、この子はアヤ。 俺の犬なんだよ 正確にはえーっと 鉄 綾[クロガネ リン]って名前 俺だけアヤって呼んでんの 可愛いでしょ? 身長は俺より高いけど 大型犬みたいな子なんだよ~ ほら、いつまでも答えないから 俺の手をぎゅっと握ってくる あんまり意地悪すると 夜怖いから答えてあげる 『バカだなぁアヤ 時間少し早いだろ~? わざと早く来てんのに 知らせちゃ意味ないし』 「…そうか」 『なぁにしょぼくれてんの?可愛いなぁアヤ バカって悪い意味で 言ったんじゃないからっ』 「ん…わかった」 もうホント可愛い あんま納得してないのに 深くは聞かない お利口な可愛い可愛い 俺の犬←2度目 俺より図体デカイのにさ 反応とか いちいち可愛い 今すぐぎゅってして 押し倒しちゃいたいけど まだ門の前だしね? ほら、流石に朝から外では ちょっと…ねぇ? と言うことで 門の上を指差して 先跳んでー?って ジェスチャーすれば アヤは頷いた後に 数歩下がって軽ーく 助走を付けて跳んだ 門のてっぺんを掴んで オリンピック選手顔負けの キレイな1回転してから 向こう側に着地するとか うはぁかぁっこいー 『じゃぁアヤ、 先に理事長室行ってて 俺はする事あるから きょーしつでアイマショ?』 「…一緒は駄目?」 『んーいいよー って言いたい所だけど 今回はダメなんだよね 俺やる事あるんだわ アヤは一人でできるでしょ?』 「………」
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