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男、沢村芳樹には見えていた。この村に、今何が起きているのかを・・・・。
背後に感じる無数の殺気を、彼が感じないはずがなかった。
「まぁいい。こういうことはよくあるからな」
彼が振り向いたところで、『奴ら』はすでに死んでいた。その頃にはすでに、彼の愛用する猟銃の口は、既に奴らの心臓を捉えていたのだ。弾け飛ぶ肉片と血液が、あまりにも生々しい。その色は、人のものにしてはあまりにも黒ずんでいた。
「ここは・・・・地獄か」
呆れたような表情をした沢村は、『奴ら』を背後にそのまま山を降りようとした。
「\〃仝」
背後から凄まじい叫び声が聞こえた。そのままこちらに猛突進してきているようだ。
沢村はその瞬間振り返り、下を向く。足下に、人の服を着た猫のような生き物がいた。すかさず頭を踏みつけ、その脳天に銃口を突きつける。
「あばよ」
引き金が、引かれた。
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