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二の刻み 少女と呪われた村
灯りに近づいたとき、目を疑った。
村の中は土……というよりは、地面が真っ赤なのだ。アスファルトで加工された部分はコンクリート色だったものの、地面が、山が、畑が何から何まで真っ赤なのだ。
こんなところに居たら気が狂いそうだが、帰ると日付が変わってしまうだろう。今日はここで宿を探すとしよう……。
村の中を歩いていたが、誰にも会わない。時刻は既に夜9時であるが、駄菓子屋の前を通ったときも誰にも会わなかった。戦時中のように夜は皆、早々に寝てしまうのだろうか……。
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