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そんなあいつを見て羨ましいなんて思った事は、ない。
だって癒香(ゆか)がいるから。
俺の自慢の妹。
癒香の事をしばし考えているとつい目をつむってしまう。
会えない時はいつも頭の中で描く。
いわゆる想像をする。
ふと、シャンプーの匂いが香ってきた。
目を開けると武長の顔が５㎝くらいのところにあり、俺を見ていた。
間近で見ると本当に美形だ。
何やら何か言いたいらしい。
「何？」
とそっけなく言った。
あいつはムカつくから。
すると、そんな俺でも
「ありがとう」
なんて笑顔で言ってくれるのはこいつだけ。
だから俺も最高の友達に笑顔で返す。
「どういたしまして」
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