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それから数分後、公園に住んでいるホームレスが重い腰をもち上げた。
「久しぶりの外の空気。今日はいい天気だな。」
ホームレスがダンボールハウスから出ると、フード付きの黒いコートを着た男が公園を横切っていった。昨日の夜もこの公園にいた。そして何かから逃げるようにして暗黒人間は朝日に溶け込んでいった。遠くからは遊具で遊んでいる少年たちの声がする。
すると暗黒人間と入れ違いになるようにスーツを着た男が近づいてきた。彼もまた黒いコートを羽織っている。するとスーツの男がホームレスに話しかけた。
「松原ひろき…さんですよね?」
ホームレスは黙ったままだった。
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