一章 ~真紅~

3/3
前へ
/3ページ
次へ
「おはよ・・・」 「おっは☆」 この子は私の親友、 上杉千夏。(うえすぎ ちなつ) バレー部員で美人で優しくて・・・ 羨まし過ぎる。 「今日も翔太くんと登校~?妬かせるねぇっ」 「はぁ!?あいつがくっついて来るだけだし!」 「素直になんなよ・・・」 ガバッ 突然視界が真っ暗になった。 「え???なに!?」 この匂い・・・ 翔太だ・・・ 「だーれだ?」 聞き慣れた声が耳をくすぐる。 そんな仕草にもキュンとしちゃう。 悔しい。こんなやつに『恋』してるなんて。 「も、もー!やめてよー!!」 勢いよく手を振りほどく。 「んだよー・・・素直じゃねぇなぁ。」 その言葉に胸がズキンと痛む。 「そんなこと...わかってるもん...」 うつむいた私の顔をのぞいてくるそいつ。 「なんだぁ?」 「なんでもないよっっ!」 かお.... 絶対真っ赤だ...
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加