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中にはくすんだピンク色のまるで怪物のような生き物が下品に鼻を鳴らしていた。
驚き固まるリリーローズをその生き物は全く気にする様子はない。
とても恐ろしく逃げたい気持ちになったものの、この住みかは暖かく、危害を加えてくることもなさそうなので、彼女はここに落ち着くことにした。
ブヒブヒという鳴き声を受けながら、リリーローズは片隅に積まれていた藁に身体を寝かせた。
藁は知っている。
“あいつ”の所にもあったから。
やがて、リリーローズがうつらうつらし始めると、視界の端をサッとなにかが横切った。
思わずそれに注目する。
どうやら、1匹だけではなさそうだった。
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