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突然、聞き慣れない声がした。
振り向くと、大柄でぶち模様の猫がジッとこっちを見ていた。
「お前、こんな所でなにしてるんだ?」
「いや……すいません」
「お腹空いてるのか? お前、ペットだろ? ネズミなんて食べようとするの、よっぽどだと思うけど」
怒っている訳ではなさそうな彼は素早い動きでネズミを仕留めた。
リリーローズはその素早さに思わず目を見張る。
狙いを定めてから捕らえるまでほんの数秒だった。
ほら、と言って彼は仕留めたばかりのネズミを差し出した。
今まで経験したことのない生々しい見た目に、リリーローズは躊躇してしまう。
しかし、空腹で限界だったため、彼女は恐る恐るネズミを一口頬張った。
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