第1章:終わりは始まり

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†*†*†*† あの時も、今日のように冷えていて、雪が積もっていた。 ジョンは人間に隠れてブタの住みかに居候していた。 愚かな人間はジョンの存在に全く気付く素振りもなく、こんな快適な所で暮らさせてくれる。 ジョンはなんの不自由もなく、悠々と過ごしていた。 そんなある日だった。 ジョンが藁に埋もれてうとうとしていると、1匹の猫が駆け込んできた。 おそらく真っ白だったと思われるその身体は、ほとんど灰色に汚れてしまっていた。 ガリガリに痩せた彼女にネズミを与え、落ち着いてきたところで理由を尋ねた。 『一体どうしたんだ? お前、ペットだろう?』
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