約束

5/5
前へ
/9ページ
次へ
「拓人おかえり。今日は晩ご飯栗ごはんにしたよ、拓人好きでしょ」 由依はそう言うと、俺をキッチンへ引っ張り、ジャーを開ける。 出来たての栗ごはんの優しい香りがたち、俺は栗をひとつつまみ取り口に入れる。 俺が食べる姿を由依は嬉しそうに見つめていた。 結婚してから毎日、食卓には俺の好物が並ぶ 母さんの準備って……この事? 俺の事、由依に色々教えてくれてた? 由依と一緒にいて不便に感じる事は一度もない。 まるで母と一緒にいるみたいな錯覚さえおこしそうなほど… 「由依と結婚して本当に良かったよ。ありがとな由依」 俺の言葉に由依は嬉しそうに微笑むと、小さな声で呟いた 『拓人の為なら、何でもしてあげる』
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加