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家康「……暑くて何もやる気が起きん……」
正信「そうですな……」
とある夏の日の事。
居城にいた徳川家康は、暑さでへばってグッタリしていた。
傍らには側近の本多正信も仕えている。
何か良い気晴らしは無いかと考えた家康は、ある考えに至った。
家康「……そうだ、『たんはん』を呼べぃ!!」
『たんはん』は家康の御伽衆だったと言われる男で、家康のお気に入りだったそうな。
さて、たんはんがやって来ると、家康は何やら中身がタップリ詰まった袋を取り出した。
家康「たんはん……ホレ、コレを取ってみよ!!」
家康は袋に手を突っ込み、たんはんに何かを投げやった。
たんはんがそれをキャッチして見ると、それは何と黄金。
家康は暇潰しに、たんはんに金貨を投げて遊び出したのだ。
家康「ちゃんとキャッチ出来たら自分の物にして良いぞ……?」
タンハン「……マジッスか!?!?」
家康「よぉし、次はコレを取ってみよ!!てやッ!!!!」
家康は金貨を投げ、たんはんはコレをナイスキャッチ。
家康「やるな……じゃあコレならどうだ!!」
家康、今度は高めに金貨を放ったが、たんはんは犬のように身を翻してジャンピングキャッチした。
家康はすっかりコレにハマってしまい、面白がって次々とたんはんに金貨を投げる。
たんはんの方も、それら全部を見事に取って見せた。
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